実家の片付け、という言葉を聞くと、多くの人が「大変そう」「どこから手をつけていいか分からない」と感じるのではないでしょうか。特に、親が片付けに協力的でなかったり、体力的な問題があったりすると、ついつい「誰かがやってくれないかな」と他人任せにしたくなる気持ち、私も痛いほど分かります。
でも、この「誰かが」という気持ちが、実はストレスの大きな原因になっていることもあるんです。今回は、私が経験から学んだ、実家片付けのストレスを減らすための「自分ごと」として捉えるアプローチについてお話しします。
「自分ごと」とは何か?
「自分ごと」と聞くと、「全部自分でやれってこと?」と思うかもしれません。そうではありません。ここで言う「自分ごと」とは、自分がコントロールできる範囲に意識を集中するということです。
実家全体をきれいにすることや、親の意識を変えることは、私たちの力だけでは難しいこともあります。そこにばかり目を向けていると、「なぜ変わらないんだろう」「どうして私ばかり」と、無力感や不満が募ってしまいます。
そうではなく、まずは「私が変えられるのはどこだろう?」「私自身が快適に過ごすために何ができるだろう?」という視点に切り替えてみるのです。
あなたの「聖域」を作ろう
私がまず取り組んだのは、家の中に自分の「聖域」を作ることでした。
同居している場合、完全に別空間を持つのは難しいかもしれません。でも、例えば自分の部屋、あるいは共有スペースの中でも、
- あなたが座るソファ周り
- あなたの食器を置く棚
- あなたの洗濯物を干すスペース
など、「ここだけは、私が管理する」と決めて、徹底的に整理整頓し、清潔に保ってみてください。
ここは、あなたがいつでも安心してホッとできる場所、心の避難所になります。視界に入る場所がきれいだと、それだけで精神的な安定につながることを実感できるはずです。
「見ない」工夫と「諦める」勇気
自分の管理範囲外の場所、例えば「誰の物か分からない荷物で溢れている部屋」や「親の私物が散乱しているスペース」については、意識的に「見ない」工夫も必要です。
- ドアを閉める
- パーテーションで仕切る
- 視線を向けないようにする
そして、何よりも大切なのは、「今はどうしようもないことは、潔く諦める勇気を持つ」ことです。
無理に全てを解決しようとすると、心が疲弊してしまいます。自分の力では変えられないことに固執するのをやめて、「ここは私の責任範囲外」と割り切ることで、心の負担が驚くほど軽くなります。
小さな成功を積み重ねる
「自分ごと」として片付けを進めることは、小さな成功体験を積み重ねることでもあります。
あなたの聖域がきれいになるたびに、「よし、できた!」「ここは私が変えられた!」という達成感が得られます。この小さな成功が、次の行動へのモチベーションにつながり、自己肯定感を高めてくれます。
実家の片付けは、長期戦になることが多いでしょう。だからこそ、焦らず、あなたの心と体の健康を最優先に考えてください。全てを完璧にする必要はありません。まずは「自分ごと」として、あなたが快適に過ごせる空間を確保することから始めてみませんか?
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