記録的な猛暑が続く今年の夏。毎日30度を超えるような日が続くと、「日光浴は体に良いって聞くけど、この暑さで外に出るのは危険?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
確かに、適度な日光浴はビタミンDの生成を促し、骨の健康や心のバランスを保つために大切です。しかし、真夏の強すぎる日差しは、健康に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。特に気をつけたいのは「熱中症」です。
では、この猛暑の中で、私たちは太陽とどう付き合えばいいのでしょうか? 安全に夏を乗り切るためのポイントをご紹介します。
猛暑時の日光浴は「熱中症」のリスク大!
気温が30度を超えるような日中に無理して外で過ごすと、以下のような危険性が高まります。
- 熱中症: 体温調節機能が追いつかなくなり、めまい、吐き気、頭痛、ひどい場合には意識障害を引き起こし、命に関わることもあります。
- 重度の日焼け: 短時間でも皮膚が炎症を起こし、水ぶくれになるなど重症化する恐れがあります。
- 肌への長期的なダメージ: シミ、しわ、たるみの原因となり、将来的な皮膚がんのリスクも高まります。
せっかく健康のために、と思っても、これでは本末転倒ですよね。
猛暑の夏、安全に太陽の恩恵を受けるには?
「じゃあ、まったく太陽を浴びない方がいいの?」と思われるかもしれませんが、工夫次第で安全に日光の恩恵を受けることは可能です。
1. 日中の屋外活動は「極力避ける」のが最善策
一番大切なのは、午前10時から午後4時頃まで(特に気温が高い時間帯)は、屋外での直射日光を浴びる活動を避けることです。この時間帯は、紫外線も最も強く、熱中症のリスクが格段に上がります。
どうしても外出が必要な場合は、日傘や帽子、UVカット効果のある薄手の衣類を着用し、こまめな水分補給を徹底してください。できるだけ日陰を選んで歩くようにしましょう。
2. ビタミンD生成なら「早朝や夕方」のごく短時間で
「ビタミンDのために日光浴したい」という場合は、熱中症のリスクが低い早朝(午前7時〜8時頃)や夕方(午後5時以降)を選びましょう。
この時間帯でも、ごく短時間(5分〜10分程度)で十分なことが多いです。直射日光を避け、木陰や建物の影で光を浴びるだけでも、ある程度の効果は期待できます。顔や腕など、肌の露出は最小限にし、手のひらだけを太陽に当てる「手のひら日光浴」もおすすめです。
体調に少しでも異変を感じたら、すぐに涼しい場所へ移動し、体を冷やしてください。
3. 室内で光を浴びるだけでも効果あり!

屋外に出るのが難しい場合は、窓ガラス越しに自然光を浴びるだけでも、体内時計のリセット効果や、気分を明るくする効果が期待できます。窓ガラスは紫外線B波(UV-B)を遮ってしまいますが、紫外線A波(UV-A)や可視光線は入ってくるため、心身への良い影響は得られます。
4. 食事やサプリメントで賢くビタミンDを補給
日光浴のリスクが高いと感じる場合は、食事からの摂取やサプリメントの活用も検討しましょう。
- ビタミンDが豊富な食品: 鮭、まぐろ、カツオ、しらす、きのこ類(きくらげ、しいたけなど)
- サプリメント: 不足が気になる場合は、医師や薬剤師に相談の上、サプリメントの利用も有効です。
今年の夏は、無理な日光浴で体調を崩すことのないよう、賢く太陽と付き合っていきましょう。あなたの健康が何よりも大切です。
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